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原子力に未来はない、自然エネルギーに舵を切れ

日記
07 /02 2016
今回の参院選、街頭演説では憲法・戦争法・アベノミクスの評価に重点がおかれ、原発の問題については、あまり取り上げられていないように感じる。安倍首相は特に、「アベノミクスの成果」ばかりを強調する。

しかし、原発の問題ももちろん、国の将来を決める重要な争点だ。しかも「アベノミクス」の第三の矢、成長戦略の一つが「原発輸出」なのだから、安倍首相も空虚に「アベノミクスの成果」ばかりを言い募るのではなく、自らの原発政策についても隠さず、具体的に語るべきではないか。

東電福島第一原発事故を経験して、原発は一旦事故を起こせば如何に甚大・過酷な被害をもたらすか、多くの人が知ったはずだ。

電力会社自身が出しているデータを使って、立命館大学の大島堅一さんが計算してみたところ、「原発は他の発電方式にくらべてコストが安い」という、従来の政府の宣伝も大ウソであることが分かってきた。

原発のコスト――エネルギー転換への視点 (岩波新書)

原発の危険性はすでに明らかで、経済的な合理性もないのに、なぜ政権は原発をやめようとしないのか。もちろん、これまで築き上げてきた「原子力村」の利権を守りたい、ということもあるだろう。もう一つ考えられることは、「核兵器開発のオプションを確保しておきたい」ということだ。実際、東電福島第一原発事故の後の2012年6月、原子力基本法には(こっそりと)「日本の安全保障に資するため」、という目的が付け加えられている。

第二条  原子力利用は、平和の目的に限り、安全の確保を旨として、民主的な運営の下に、自主的にこれを行うものとし、その成果を公開し、進んで国際協力に資するものとする。
2  前項の安全の確保については、確立された国際的な基準を踏まえ、国民の生命、健康及び財産の保護、環境の保全並びに我が国の安全保障に資することを目的として、行うものとする。


現時点で具体的な核兵器開発の計画はないと思われるが、長年原発を運転し続けてきた結果、日本にはすでに長崎原発4000発分以上のプルトニウムが蓄積されているし、ミサイル技術もある(人工衛星を打ち上げる技術とミサイル技術は本質的に同じものだ)から、その気になれば短期間で核兵器開発はできるだろう。国際的に、日本が「潜在的核保有国」とみなされている所以だ。

しかし、そんな「安全保障上」の理由で危険な原子力を続けられては、国民はたまったものではない。福島第一原発事故を見て「原子力には未来はない」と(「原子力は倫理的でない」とも)悟ったドイツ国民はいち早く脱原発を決断し、自然エネルギーに舵を切った。

その結果、2011年時点では17.7%だった総発電に占める自然エネルギーの比率が、2015年には遂に30%を超えた。一方で自然エネルギーに舵を切る決断ができない日本は、事故後かなり増えたにせよ、いまだにわずか2.2%にとどまっている(水力を除く。2015年、電気事業連合会資料)。

ここでも、「政策の貧しさ」が国の未来に大きく陰を落としている。原子力に未来はない。脱原発・自然エネルギーに舵を切り、安心の未来をめざすのか、原発事故の不安や核兵器開発の可能性に不安を覚えながら生きる絶望の未来をめざすのか。参院選挙で、その意志を示そう。

社民党の原発政策については、参院選公約・総合版のChange.4 脱原発に詳細に書かれているので、是非お読みください。

参院選公約・総合版 Change.4 脱原発

(2016-7-2)