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社民党の選挙公約-消費税について

日記
10 /13 2017
今回の選挙にあたって、社民党の政策公約は以下のページに示されているので、是非、ご覧いただきたい(PDFファイルもダウンロードできる)。

2017衆院選 公約「憲法を活かす政治」

今回の公約でトップの項目は「1. 家計を温めボトムアップの経済政策でくらしの再建」となっている。4年10か月のアベノミクス経済政策で壊されてしまった国民の生活を建て直すことが急務であるからだ。「2. 雇用の安定と人間らしい尊厳ある働き方」の節にある図表を見れば、アベ政権の4年10ヵ月で、どれほど勤労世帯の家計収入が減少し、それに反比例して企業の内部留保が増えてきたかが分かる。



社民党の経済政策の基本は、すでに多くの識者が「破綻している」と指摘する「トリクルダウン」理論ではなく、国民の懐を直接、温める「ボトムアップ」政策だ。具体的には、雇用の安定化、最低賃金アップによる労働者の賃金回復、非正規・有期雇用から正社員への転換促進、同一価値労働同一賃金などの均等待遇の保障、子供の貧困対策、などだ。これは底辺からの「経済好循環策」であり、効果のあやしい「(トップダウンの)金融政策によるインフレ政策(実際、いくらやっても賃金はアップせず、好循環は起こっていない)」とは対極にあるものだ。

アベ政権の「インフレ政策」が効果を上げていないのは、実際に労働分配率は減る一方で、多くの人が将来の生活に不安を持っている状態で、GDPの6割を占める個人消費が増えるはずがないからだ。社民党が主張するように、国民の懐を直接あたため、購買力をアップすれば、個人消費は増え、景気も底上げされるのだ。

さて、表題の消費税について、である。社民党は2019年10月に予定されている消費税の10%引き上げには反対している。そもそも、消費税アップという政策は「インフレ抑制策」だ、というのは経済の基本常識ではないか。インフレ率が高くなりすぎそうな時に、消費税率を挙げて消費の過熱を抑える、ということだ。その意味で、インフレ率2%を目標にしていながら消費増税、というのはまさにアクセルとブレーキとを一緒に踏むようなものだ。

そういう経済理論的な問題点以外にも、消費税には多くの問題点がある。よく言われる問題点の一つは、「逆進性」、つまり富めるものに有利で貧しいものに厳しい、不公平税制であることだ。この点については、以下のささき克己候補のブログが分かりやすく説明している。

消費税について

消費税のもう一つの問題点は、あまり知られていないが、実際には「大企業優遇税制」であることだ。具体的には、輸出企業に対して還付される「輸出戻し税」の問題だ。例えば2015年の消費税収19兆円のうち、6兆円が大企業に「還付」され、実際の税収は13兆円しかなかった、という事実がある。このカラクリについては、以下のビジネス・ジャーナルの記事が詳しく紹介しているので、是非お読みいただきたい。

消費税収19兆のうち6兆が大企業に還付…消費税と法人税を「払わない」大企業、優遇の実態

社民党は国民の生活をさらに破壊する消費税の10%への増税には反対だ。ではその分の財源不足はどうするのか?という質問が必ずあるだろう。それに応えて、ご紹介した選挙公約の最後に、社民党の財源案が示されている。そもそも、現在の税収不足はこれまで進められてきた法人税減税、所得税率の累進性を弱め、所得税の上限税率を下げるなど、大企業優遇の税制改悪がもたらしたものだ。その税収不足を穴埋めするために消費税率がアップされ、国民の生活を圧迫してきた、というのが事実だ。だとすれば、必要なのは、それを元に戻すことだ。

(2017-10-13)