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社民党の選挙公約-平和憲法を守る

日記
10 /20 2017
選挙運動も残すところ後1日。今回の選挙の最大の争点はいうまでもなく、私たちの平和憲法を守るのか、それとも、それを変えることを許すのか、だ。

2000万人以上のアジアの犠牲者、300万人以上の日本人の犠牲者(空襲による犠牲者も含む)という悲惨な結果をもたらした前の戦争の結果、私たちが手に入れたのが、現在の平和憲法だ。私たち社民党は一貫して、この平和憲法を守り抜く、という「頑固に護憲」の立場を貫いてきた。

社民党のこの立場に対して、「現実が変化しているのだから、変えるべきだ」、あるいは「絶対変えない」というのは「神学論争だ」といった批判がある。先日も書いたように、(憲法が国家権力への制限事項を規定するもの=立憲主義という側面は当然の前提としてだが)憲法は、国家の「理念」を掲げたものと考えることも出来る。「現実が追い付かない」から「理念」を変えるというのは、アベコベの思考だ。

「神学論争」という批判も当たっていない。憲法に関して、我々は神学論争をしているわけではない。社民党の主張してきたことは極めてリアルな国際政治・外交の現実に基づく、平和の思想だ。「武力で平和は作れない」という言葉があるが、歴史的に、「軍拡」は「軍拡」を呼ぶだけで、武力が平和をもたらしたことはない。戦争は、常に多くの悲惨な犠牲を生んできた。武力にたよらない、平和的・外交的手段だけが、世界から悲惨な戦争を無くす可能性のある、唯一の手段ではないか。

「理念」と「現実」の一つの例として、9条第2項の「交戦権の放棄・戦力不保持」の規定に対して、現状の自衛隊は合致しているのか?という疑問がある。 社民党は2006年の党綱領「社会民主党宣言」で「今の自衛隊は違憲状態にある」としている。そのことは、日本の軍事費の現状に具体的に表れている。

以下のグラフが示すように、2017年の軍事費は5.13兆円。これは軍事費のランキングでは、世界で8番目だ。これが「必要最小限の自衛のため」といえるだろうか。



ちなみに軍事費のトップはいうまでもなくアメリカで、2位の中国の3倍近く、しかも2位中国、3位ロシア、4位サウジアラビア、5位インド、6位フランス、7位イギリス、8位日本、9位ドイツまでの軍事費を合計しても、まだアメリカの軍事費には及ばない!(参考資料:主要国の軍事費をグラフ化してみる

この現実を少しずつでも、憲法の理念に近づけていかなくてはならない。それが、「現実」を「憲法の理念」に合致させる、ということだ。

社民党は、現在の憲法を変える必要は全くないと考えている。むしろ、話は全く逆だ。憲法の規定する理念を、我々はどこまで実現できているのだろうか?と考えれば、社民党が主張するように「憲法を活かしていく」ためにやることは山ほどあるのだ。「改憲」を叫ぶものの多くは、逆にその点をゴマカシているように思われる。現状、私たちが直面する問題の多くは、「憲法が活かしきれていない」から生じるのであって、「憲法に記載がないから」生じるのではない。

今回の選挙公約で、社民党が掲げる平和憲法についての公約は、以下の通りだ。

11 平和憲法は変えさせない

○日本国憲法の「平和主義」、「国民主権」、「基本的人権の尊重」の三原則を遵守し、憲法を変えさせません。憲法理念を暮らしや政治に活かして、具体的な法制度の整備を迫り政策提起をすすめます。

○「戦争法」に基づき、アメリカと一体となって世界中で戦争する自衛隊をそのまま憲法に位置づけ、9条を死文化しようとしている安倍首相の「2020年改憲案」に反対します。9条の平和主義を守り活かします。教育無償化や参議院の合区解消、緊急事態対応には、憲法改正は不要です。

○集団的自衛権の行使を容認した「7・1閣議決定」を撤回させ、「戦争法」を廃止します。

○平和憲法の理念に基づく安全保障政策を実現するために、「平和創造基本法」を制定します。自衛隊の予算や活動を「専守防衛」の水準に引き戻します。国民を戦争体制に巻き込む、「経済的徴兵」や大学等での軍事研究に反対します。

○米国追随の外交政策をあらため、平和憲法の理念に沿った「人間の安全保障」重視の多国間の外交政策をすすめます。

○「誰一人取り残さない」という2015年に国連で採決された「持続可能な開発目標(SDGs)」の考え方を、内政、国際協力の両面で適用し、貧困や飢餓の解消、基礎教育、誰もが保健医療にかかわる体制の整備、ジェンダー平等の推進に取り組みます。「持続可能な世界と日本」の実現をめざします。

○日米安保条約は軍事同盟の側面を弱めながら、将来的に経済や文化面での協力を中心にした平和友好条約への転換をめざします。

○「非核三原則」を法制化し、核廃絶に向け全力で努力します。「核兵器のない世界」をめざし、「核兵器禁止条約」への日本の参加を働きかけます。

○6カ国協議の枠組みを発展させ、地域の集団安全保障の枠組みを強化します。北東アジア非核地帯と北東アジア地域の総合安全保障機構の創設をめざします。

○北朝鮮の核開発とミサイル技術開発に反対します。アメリカ追従や圧力・制裁一辺倒ではなく、徹底した対話による粘り強い外交努力で平和的解決をめざします。米朝会談や「6カ国共同声明」の実現に向けて日本が努力するとともに、「日朝平壌宣言」に基づき、拉致問題の徹底調査と真相解明、国交正常化について、北朝鮮と粘り強く交渉します。

○迫害をのがれ、支援を必要とする難民を、温かく迎える社会をつくります。難民認定のあり方を見直すとともに、自立した生活を安心して送れるよう難民支援を強化します。

○自衛隊内部の人権侵害を防ぐための、「自衛官オンブズマン」制度の創設をめざします。

○辺野古新基地建設に反対し、普天間飛行場の閉鎖・撤去、県内への移設の断念を求めます。在日米軍再編合意については米国と再交渉を行い、在沖海兵隊の早期の全面撤退を求めます。

○沖縄県東村高江のヘリパッド建設・運用の即時中止を求めます。固有種、希少種の宝庫である「やんばるの森」を守り、辺野古・大浦湾とあわせ米軍基地建設による環境破壊を許しません。

○嘉手納基地で米軍が強行している「パラシュート降下訓練」の即時中止を求めます。米軍人・軍属に特権・免除を与え、基地周辺住民の市民生活を圧迫している「日米地位協定」の全面改正を求めます。

○事故が相次いでいる新型輸送機「オスプレイ」の、普天間飛行場からの即時撤去、横田基地への配備撤回を求めるとともに、全国での訓練拡大に反対します。自衛隊の「オスプレイ」導入と佐賀空港への配備に反対します。

○宮古島、石垣島で強行に進められている南西諸島への陸上自衛隊基地建設に反対します。


決して、「今回の選挙が、平和憲法の下で行われた最後の選挙だった」、などということにしてはならない。「頑固に護憲」の社民党を核とするリベラル護憲勢力が、何としてでも3分の1以上の議席を確保し、「自公+希望+維新」の改憲勢力の野望を打ち破らなくてはならない。後一日の選挙戦、全力でたたかい抜こう!

(2017-10-20)