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民主主義の「復元力」

日記
01 /22 2018
本日の東京新聞の二つのトップ記事を見て、表題の「民主主義の復元力」という言葉を思い浮かべました(この言葉は姜尚中さんが何かのTV番組で使われていたと思いますが、ちょっと記憶が定かではありません)。その二つの記事はいずれも、Tokyo Webで読むことができます。最初の記事は、核兵器禁止条約の署名・批准を求める地方議会での意見書について。

核禁止条約 地方113議会「署名を」 政府に転換迫る

ご存じのようにICANがノーベル平和賞を受賞し、サーロー節子さんの感動的な受賞演説があってもなお、日本政府にはお祝いの言葉一つなく、条約に対して署名も批准もしない、という態度を取り続けています。来日したICANのフィン事務局長が安倍首相に面会を求めたのに、なんだかんだと理由をつけて会おうともしない、という残念な状況です。

ノーベル平和賞 サーロー節子さん演説全文

しかし、そのような政府の態度に対して、113もの地方議会が、この核兵器禁止条約こそが日本の進むべき道であり、現実的な核兵器廃絶への道である、と政府に方針の転換を迫る意見書を可決し、衆参両院に提出し、受理されていた。この記事を見て、日本でもまだ、「民主主義の復元力」は機能している、と感じました。

「民主主義の復元力」とは一言でいえば、「政権が危険な方向に暴走しようとしたときに、必ずそれに反対・批判する勢力が現れ、正しい道へ引き戻そうとする」機能のことです。逆に言えばこのような機能があればこそ民主主義といえるので、政権に対する批判勢力が完全に弾圧され、声も挙げられないような状態は、それこそ「独裁国家」の定義そのものです。

その意味で言えば、民主主義の社会には安倍首相のいう「こんな人たち」が絶対に必要なのです。逆に、何か少しでも現政権を批判するようなことを言うと「反日」といったレッテルを貼られるような状態は、それだけ「独裁国家」に近くなっている、ということでしょう。

もう一つの記事は、アメリカの反トランプ・デモです。

反トランプ100万人デモ 政府機関 閉鎖続く

就任以来、その排外主義・人種差別主義的な政策や女性蔑視的な言動で世界中に混乱と怒り・抗議を巻き起こし続けているトランプ大統領に対して、100万人もの人々がデモに参加し、抗議している姿をみると、アメリカでは確かに「民主主義の復元力」が機能している、と感じます。

世界中に混乱を招き、暴走するトランプ大統領に対し、民主主義的な社会の市民なら、抗議の行動を起こすのは当然です。そんな大統領と常に「100%一致した」などと言っていて良いのでしょうか。

いろいろと考えてみると、「民主主義の復元力」というものは、市民の一人一人が正しい情報を入手し(そのためにも、メディアの報道の自由や、政権からの独立性、政権への批判力といった側面が非常に重要となりますが)、そのときどきの政策が正しいのかどうか判断していく力をつけていかなくては、その機能を保てないのではないか、と思います。そういった政治・社会の基本的な問題についても、このブログを通じて今後、いろいろと考えていきたいと思います。

(2018-1-22)