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参院選の争点―再び、消費税について

政策
07 /13 2019
消費税の問題については公示日の当ブログ記事でも取り上げたが、昨日のテレ朝「羽鳥慎一モーニングショー」は経済学者の飯田泰之さんをゲストに招き、消費税の問題を取り上げていたので、本日は再度、消費税の問題を考えてみたい。

飯田さんは今年10月に予定されている「消費税10%への増税」に反対の立場だ。番組では公平を期して「増税賛成派」の菅野雅明さんという方も招かれていたのだが、その「賛成の根拠」というのが「消費税は脱税がしにくい」「消費税を上げる代わりに法人税を上げると、企業が海外に逃げる」といった、消費税賛成論者の使い古されたロジックばかりで、筆者としてはあきれてしまった。

以前に書いた藤井総教授の「消費税を上げる毎に、消費がドンと落ち込み、そのまま回復していない。リーマンショックのような外因でも一時的には消費が落ち込むが、そういう場合は時間がたつと元に戻っている。このまま消費税率を上げ続ければ、日本は全く成長できなくなってしまう。」という、実際のデータが厳然と示している問題に対しても、「少子高齢化が原因で、消費税は関係ない」などと、とんでもない説を述べられる。

この説については、飯田泰之さんから「少子高齢化はもう何十年も昔から起こっていることで、消費増税後のこの急激な落ち込みの原因にはなりませんよ」と一蹴されて、何も反論できなくなってしまった。

それはさておき、あまり一般に意識されていないと思うが、何と2018年の税収は過去最高でバブル期(1990年)の最高値60.1兆円を超えて60.4兆円になった、と財務省が7月2日に発表している。

ここで有権者が考えるべき一つのポイントは、「バブル期を超えるほどの税収があったのに、何故このタイミングでわざわざ消費税率を上げる必要があるのか?」ということだ。このことを良く考えて、上げる必要はないのではないか?と思った人は、消費税アップに共通して反対している野党候補に投票するのが必然的な投票行動だろう。

もう一つ考えるべきポイントは、1990年と2018年の税収はほぼ同じ、では、税の構成はどう変わったのか?ということだ。番組では、1990年と2018年の税の構成を比較した表を使って解説していた。この比較表を見ると、実に興味深い事実が分かってくる。

○ 2018年の税収構成では、法人税がマイナス6.1%、
  所得税もマイナス6.1%、つまり大幅に減税されている。

○ 2018年の消費税による税収は、1990年からプラス17%。

実に単純明快だ。法人税・所得税が減税された分、消費税がアップされて、私たちの払った消費税が法人税・所得税減税の穴埋めに使われたのだ、という現実が一目でわかる。

そもそも、貧しい人ほど負担が大きい根本的な欠陥を持つ消費税を「基幹税」とする考え方自体が間違っているのだ。財務省の「洗脳」によって「消費税はすべての人から薄く、広くとれるので公平だ」などと考えているなら、そんな洗脳からは今、解放された方が良い。

税の大原則は「応能負担」、つまり「払える人が、より多く払う」ということだ。財源の話になると、すぐに消費税、という短絡的な議論に陥るのではなく、広く税制全般を見直して、本当に公平な税制に変えていく必要がある。

(2019年7月13日)