「たちかぜ裁判」原告完全勝訴!!

・海上自衛隊いじめ自殺事件 原告勝訴!
 護衛艦「たちかぜ」の乗組員(当時21才)が自殺したのはいじめが原因だったとして、東京高裁は4月23日、国と加害者である元二曹に約七千三百万円の支払いを命じた。一審判決では「自殺を予測できなかった」と死亡に対する賠償責任は認められなかったが、二審では「重要な証拠となる内部アンケートなどを隠した」と海自の隠蔽を認定し、「上司が元二曹に適切な指導をしていれば自殺する事態は回避できた可能性がある」と死亡に対する自衛隊の責任を認め、賠償額を増額した。

・たちかぜ裁判とは
 21才の「たちかぜ」乗組員が上官である元二曹から度重なる暴行・恐喝を受け続けたために絶望し2004年10月27日に自殺した。遺書には元二曹への怒りの言葉が綴られており、海自は暴行・恐喝の実態把握のために乗組員にアンケートを実施していたが、一審ではアンケートを「破棄した」と隠していた。しかし、現役自衛官が「証拠隠しは不正なことである」と内部告発したことによってアンケートの存在が明るみに出て、海自は「探したら見つかった」と、やっと証拠を裁判所に提出し、一審では隠されていた被害の実態があきらかになった。この裁判は自衛隊の隠蔽体質を断じ、自衛隊に被害者の死亡の責任を認めさせ、被害者の名誉の回復を勝ち取るたたかいだった。

・秘密保護法で真実は隠される
 防衛機密でもなんでもないアンケートを、自衛隊は裁判でわざわざ隠した。今回一審で国側代理人を務めた自衛官が明らかにしなければ、いじめの実態や被害者のその時の様子などは闇に葬られていたかもしれない。組織が「無い」としたものを正義に照らして判断して「有る」と言うのは、大変に勇気がいることだったと想像できる。しかし秘密保護法が制定された現在、機密情報がなんであるかも秘密であるために、機密でない情報の告発もしにくくなると懸念される。今回の裁判にあてはめて考えると、アンケートが機密情報であるのかないのかがわからず、もし機密情報であれば、漏えいすると最高懲役10年になる刑罰が加えられる可能性がある秘密保護法の適用を恐れて、内部告発をためらうというような事態になるかもしれない。正義の内部告発者が逮捕されることを恐れなければならないような社会は本当に恐ろしい。秘密保護法は、この裁判によって欠陥悪法であることが鮮明になった。廃止するしかない。

・自衛隊は悲劇を繰りかえすな!
 自衛隊は訓練中の重大事故が多く、死亡事故の実態も明らかにされていない。自殺も他の職場に比べて格段に多い。秘密主義であり、内部で暴行や恐喝があっても周囲は見て見ぬふりをする。事実この裁判でも自衛隊は真実を隠し平気でうそをつき続けた。隠蔽することが組織を守ることになると思っている幹部が自衛隊を掌握し、真実の内部告発をした自衛官を懲戒にかけようとしている。一方で自衛隊は就職活動をする若者をターゲットにして、就職が困難で不安な気持ちになっているのにつけこんで、甘い言葉でリクルート活動を行っている。組織の真実を隠して勧誘しているのである。こんな組織ではいつ次の被害者がでてしまってもおかしくないが、二度と悲劇を繰り返してはならない。この判決を機に亡くなった乗組員に心から謝り、二度とこのような事件がおきないように組織を密室にしないこと、いじめを見て見ぬふりしないことが自衛隊組織に求められるのではないか。私たちも自衛隊の存在を考え続け、根本からの改善を行動をもって求め続けなければならない。

(2014-5-9 by ガラ)
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