苦悩

日記
06 /04 2014
 政府は福島原発事故の除染による放射能の汚染土や高濃度の焼却灰などを保管する中間貯蔵施設を双葉町、大熊町に建設することを決定し、住民説明会が始まりました。政府説明では、30年以内の県外最終処分を法律に明記し、最終処分地ではないということになっています。

 しかし、帰還困難地域とはいえ、この中間貯蔵施設を受け入れると、二度とこの地に足を踏み入れることは出来ないのです。いくら法律に明記しますといっても、30年後の事を誰が責任を持つのでしょうか。同意を得るための「方便」とおもいつつ、双葉町、大熊町の方々は判断を強いられるのです。

 先日、福島在住の仲間から中間貯蔵施設をめぐる生々しい討論の様子が送信されてきました。「慣れ親しんだ土地を手放すか、土地を賃借にするか、賠償で暮らしていけるのか」葛藤し、決断を迫られるのです。

 当事者である福島、双葉町、大熊町の一人ひとりが抱えている苦悩を、原発の電気を使い続けてきた首都圏に住む私たちは「どれだけ受け止めているか、共有できているか、何ができるか?」私たちの思いも、複雑たらざるを得ません。

 まず福島の方々が抱えている葛藤を「深刻に受け止め、一番感じて欲しい」のは、原発を推進してきた自民党政治家、東電・電力会社に対してです。

 政府や電力会社には福島の方々に対する償いとして、福島原発のような事故を二度と起さない、原発の再稼働を行わない決意と廃炉を明確にし、誠意を示す義務があると思います。そして福島の人々の心に寄り添う、最大限の努力を惜しまない姿勢を、政府と東電は持つべきと考えます。

 帰還困難地域なら致し方ないという姿勢もですが、原発事故から「何も学ぼうとしない、教訓を得ようとしない」ことこそが、人々の心を離反させ、解決を長引かせる要因となり得るのです。汚染土の保管など、どこの地域も引き受けたくないでしょう。ましてや、原発から出た高濃度の使用済み核燃料を最終処分場として引き受けるなど、考えられないことです。

 恐らくこの問題で、全ての方を納得させる解決策を導き出すのは難しいでしょう。その対策を取り仕切る現場の苦悩、引き受けざるを得ない地域の苦悩をどれだけ重く受け止めているのか。政府・行政の姿勢が問われます。

 首都圏にも放射性物質を含んだ下水道汚泥が各自治体に保管されています。最終処分地をどこにするか、答えは簡単に出そうにありません。自分たちの問題として、福島に押しつけない取組みこそが、脱原発への意識を更に育んでいくことになるでしょう。

 煮ても焼いても食えない放射性物質は人類のお荷物です。安倍首相や原発再稼働を叫ぶ国会議員、東電には率先して放射能の汚染土や使用済み核燃料を、自宅・自社敷地内に保管して貰いましょう。首相官邸も候補地にどうでしょうか。

 脱原発への道筋をしっかりと担っていくため、社民党も更に発信力を高め、市民団体とも手を携えて市民の声を政府に大きく届けたいと思います。なによりも地域から自然・再生可能エネルギーの自給率を高める運動を進め、安心の未来を創りだすエネルギー戦略を持って、時代を切り開いていきましょう。

(2014-6-4 by 湘南のおてもやん 木村えい子)