「消費税の5%への引き下げ」政策について

明日はいよいよ「アベノミクス失敗隠し」選挙の公示日。社民党は先月27日、選挙公約を発表した。その全文は以下に公開されているので、是非お読みください。

http://www5.sdp.or.jp/policy/policy/election/2014/commitment.htm

もちろん、今回の選挙の焦点は「アベノミクス」の是非だけではない。社民党は4つの柱として「経済(アベノミクスや税制改革、財政問題など)」、「外交・防衛(集団的自衛権、秘密保護法、憲法改正など」、「エネルギー(脱原発、再生可能エネルギー促進など)」、「地域(TPP問題、農水産業の活性化、地域からの景気ボトムアップ)」をかかげて選挙を闘う。

政権側は「アベノミクスの是非を問う選挙」と言っているが、経済対策だけにとらわれて、隠された意図を見逃してはならない。(たとえ経済対策で選挙による「承認」を得たとしても、国民は「外交・防衛」など他の重要な分野でフリーハンドを与えたわけではない!)

ところで、この選挙公約の中で「消費税を5%に引き下げる」という項目は「意外」と思われる方も多いかもしれないので、少し説明をしておきたい。

日本ではこれまで「消費税」というものは「上がっていく一方」だったので、その税率を下げる(消費税減税)という選択肢もあり得る、ということがあまり認識されていない。もちろん、消費税は「上げる」ばかりではなく、「下げる」こともできる。

実際に、カナダでは消費税(商品サービス税)を導入後、景気状況に応じて2度も引き下げを行っている。この事情は、以下の岩本先生の解説に詳しい(今年4月、8%へのアップ時に書かれたコメント)。この記事は「消費税引き下げ」の論拠だけでなく、日本の「消費税」が持つ問題点についても分かりやすく論じていて、お勧めである。

http://snn.getnews.jp/archives/287196

「消費税率を下げる」という議論を持ち出すと、すぐに「では、福祉の財源は?」と言う人がいるが、この議論はそういう二者択一的な話ではなく「税制全体の抜本的な改革」という視点から考えるべき問題だ。

具体的には、ずっと以前から言われている不公平税制(給与所得者に厳しく、大企業や自営業者などに甘い)の是正、累進性を高めること、新しい税源として富裕税や金融取引税(いわゆる「トービン税」)などを導入していくこと、など、いろんな観点から税制全体を見直す必要があるのだ。問題は「消費税か、福祉か」ではなく「税制全体の、抜本的な改革」なのだ。

先日も書いたように、いわゆる「アベノミクス」は表面上の株価を押し上げ、円安を招いたが、輸出は期待に違って伸びず、一方国内の物価だけは上昇し、消費も17カ月連続の減少。そのため名目賃金は政権の圧力によって少し上がったものの、実質賃金は14か月連続減少で、1年前に比べて3.1%も減少している。

円安による生活コストのアップ(もちろん生活者だけでなく、内需中心の企業にとってもコストアップだ)で、国民の実質的な購買力が落ちているのだから、消費が伸びるはずもない。いろいろな経済指標を見れば、「アベノミクス」は結局、格差をより拡大させ、国民生活をさらに苦しくしただけだ。その結果、明らかに「景気後退」を招いた、すでに失敗した経済政策だといえよう。

今回の選挙は、「アベノミクス」で景気が良くなるかのように見せかけながら、その背後で集団的自衛権の行使容認や原発再稼働など、世論の支持を得られていない政策を進めている危険な安倍政権を退陣に追い込む選挙だ。社民党は今回の選挙を通じて、安倍政治の対極にある「一人一人が大切にされ、平和で安心して暮らせる社会」を目指す社民党の政策を力強く訴え、全力で奮闘していく。

(2014-12-1 by 山猫軒)
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