幻想の「アベノミクス」と危険な「4本目の矢」

今日の街頭演説は横浜市内で、5区(泉区・戸塚区・瀬谷区)6区(保土ヶ谷区・旭区)を回りました。戸塚駅西口での街頭演説には、福島みずほ副党首も応援に駆けつけてくれました。

戸塚駅前街宣

さて、今日は「アベノミクス」についてというよりも、その背後にある危険な狙いについて書きたいと思います。

「アベノミクス」と呼ばれる経済対策は、実はそれほど経済理論的な根拠があるわけでもなく、その内容を良く見れば、高度成長期以来、自民党がこれまで進めてきた政策と大きく変わっているわけではありません。

例えば「第2の矢」と呼ばれる財政出動は、公共事業を通じた「地方への再分配政策」として歴代の自民党政権が行ってきたものですし、「第3の矢」と呼ばれる「成長戦略」とやらは、今のところ大して目立つものがないということで、政権よりのエコノミスト・経済学者、あるいは海外の投資家などからも不満や疑問の声が上がっているものです。

そもそも「成長戦略」などというものは、これまでのどんな政権であっても追及してきたものであって、わざわざ「アベノミクス」と特別な呼び名を付ける必要などありません。具体的な、目玉政策がなければなおさらのこと、「以前とどこが違うんだ?」ということになります。

「第1の矢」である金融政策は、いわゆる「リフレ政策」と呼ばれているものです。この政策の一つの理論的根拠というのは、高名な経済学者、伊東光晴さんの「アベノミクス批判(岩波書店)」によると、日銀が市場に通貨をふんだんに供給することで「予想インフレ率」が上昇し、「予想実質金利」が低下し、そのため企業が設備投資をしやすくなり、景気が浮揚する(経済の好循環が起こる)、というものだそうです。

しかし、日銀の「異次元金融緩和」以後、そんな好循環が実際に起こったでしょうか。現実のデータを見れば、企業の設備投資は「異次元金融緩和」後もほとんど伸びていません。伊東さんは本の中で「銀行が企業に貸し出す長期金利は1%前後である。物価が1~2%上がったことによる実質金利の低下はその(1%の)1~2%で、とるに足らないものである。このくらいの実質金利の低下で、不確実性を伴う投資を企業が増やすわけがない」と書かれています。

これはほんの一例ですが、この「リフレ政策」というものは、理論的根拠もないし、現実のデータや経済調査の結果を見ても、これがうまくいくという証拠は全くない、と伊東さんはこの本の中で徹底的に批判されています。要するに「アベノミクス」は実際には「幻想につつまれた経済政策」であり、景気浮揚には結びつかない、と。

では何故、安倍政権は「アベノミクス」にこだわるのでしょうか。私は「アベノミクス」というのは実際には、「デフレ脱却」「成長戦略」などの甘い言葉で世間の目を誤魔化しながら、実はその背後に安倍政権の「本当にやりたいこと」が隠されているのではないか、と考えています。それがいわば「アベノミクス」の「第4の矢」です。それこそ、安倍首相の持論である「日本を取り戻す」「戦後レジームからの脱却」であり、日本の過去の戦争責任を否定し、日本を再び「戦争の出来る国」に戻す、ということでしょう。

世論調査では残念なことに、「政権に一番、期待すること」として「景気対策」がトップに来るのが常です。それが「アベノミクスというのも、本当にうまく行っているのか?今後、うまく行くのか?」と皆、うすうす思っていても、なんとなく支持してしまう、という状況を生んでいるのでしょう。しかし、そこに目を奪われている間に、戦後の日本人が営々と積み重ねてきた「平和国家日本」が本当に危ない状況になってきていると思います。社民党は、その危険な流れをストップさせるべく、全力で闘っていきます。

(2014-12-4)
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